大手新聞やニュースでは、一部を除いてあまり大きく取り上げられません。
ですので、知っている人はよく知っているけれども、多くの国民は辺野古で起こっていることを知らない。あるいは多少知っていても、これは沖縄の話で自分たちには関係がないと、あまり関心を持っていない人は残念ながら多いと思います。
今安部政権が沖縄辺野古でやっていることは尋常ではありません。
2004年から始まった最初のボーリング調査は、反対派市民の必死の抵抗により、いったんとん挫しました。
そして今年2014年、安部政権のもと、再び始まろうとしているボーリング調査では、反対派排除のために異様な警備態勢がとられています。
社説[辺野古沖ブイ設置]時代に逆行する愚行だ(沖縄タイムス)
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=79941
8月14日という日付を、抗議の意思を込めて胸に刻んでおきたい。 「取り返しのつかない愚行」と「理不尽な蛮行」の始まった日として。
14日午前5時半すぎ、防衛省に雇われた漁師と民間警備会社の警備員が小型の漁船(作業船)に乗り込み、次々と汀間漁港を出港した。その数30隻以上。
前日に金武湾に集結していた海上保安庁の巡視船も作業開始に合わせて移動し、警戒態勢に入った。威圧的で異様な光景だ。海保のゴムボートだけでも20隻を超える。
反対派のメンバーはカヌーや漁船を繰り出し、抗議の声を上げた。木の葉のように波に揺れる反対派のカヌーと海保のボートが、海上でにらみ合う。
米軍普天間飛行場の県内移設に向け、防衛省は14日早朝から、名護市辺野古沖の埋め立て予定海域にブイ(浮標)とフロート(浮具)を設置した。なぜか。立ち入り禁止区域を明示し、海上での反対行動を排除するためである。
ブイ設置が終わり次第、海底のボーリング調査に着手し、16カ所を掘削する予定だ。
政府の強引な姿勢は際立っている。防衛省は6月、キャンプ・シュワブ沿岸部の常時立ち入り禁止区域を大幅に拡大し、約561ヘクタールの広大な海域を工事完了まで臨時制限区域に指定した。
日米合同委員会の合意があれば、地元自治体や住民の意思にかかわらず、制限区域が拡大され、米軍のお好みの場所に日本の予算で、新基地が建設される。新基地が完成すれば、米軍に排他的な管理権が与えられ、基地の自由使用が認められる。
住民の権利は一体、誰が守るのか。
日本国憲法が本土・沖縄を貫いて等しく適用されているにもかかわらず、米軍基地が集中する沖縄では、国内法よりも日米地位協定と関連取り決めが優先される結果、国内法で保障された権利が制約を受けているのである。深刻な「構造的差別」だ。
日米両政府は、辺野古移設を「唯一の選択肢」だと強調する。しかし、防衛省が打ち出した佐賀空港へのオスプレイ配備計画は、普天間の機能を佐賀空港に移しても支障がないことを自ら白状したようなものだ。
(引用ここまで)
昨日16日にデモクラTV(http://dmcr.tv/ )に緊急出演された三上智恵さん(映画「標的の村」の監督)のお話しより、一部抜粋要約。
昨日、数えただけで86隻もの船が出ていた。ほとんどが海上保安庁のゴムボートと巡視艇。(協力を依頼された地元漁師の船もあり)。これで一体何を脅しているんだろうと思う。
それに対して、今回海上に出て抗議行動をしている船の数は、小さな船が3~4隻と、10隻から20隻(20隻もでていない)のカヌー。GPSもついてないような小さな船と、人が乗っているだけの丸腰のカヌー。
それに対して80もの船が出るというのは、いったいいくらの税金を使っているのか。
巡視船を出せば、一日何百万円という話も聞く。だったら。税金を一日何千万単位で使って、何をしようとしているのか。3~4隻の抗議船とカヌーという、こんなかわいらしい抵抗のために異常だと思う。
しかしこの状況について、東京で日経新聞を見てみたら、辺野古のへの字もない。
「人間の尊厳をかけて戦っている戦場のような状態なんです、いま沖縄は。そのことについて、着工しましたというニュース以外は、今伝わっていないということなんです。」
(要約ここまで)
こちらはTBSニュースバード 報道特集8/4.
辺野古の状況をよく伝えてくれています。
報道特集・ゆれる辺野古と沖縄知事選
動画はこちらから↓
今年一月に行われた名護市長選では、辺野古の新基地建設反対派である稲嶺氏が勝利しました。しかし、政権はそんなことはまったく無視。
11月には、辺野古基地移設の是非を問う沖縄知事選が行われます。再び民意を問う大きな機会となる知事選を待たず、というより、沖縄の人々の審判が下される前に
工事着工という既成事実を作ってしまえばこちらの勝ち、とでもいうような、住民の声を無視した安部政権の強硬な態度。
なぜ政府はここまで基地建設を急ぎ、強行しようとするのか。
そもそも辺野古基地問題は、沖縄の一地方だけの問題か。
辺野古に新基地を作ることで、政府がもくろんでいることは何か?
ここに答えの一つがあると思います。
↓ ↓
辺野古に軍港機能 アセスに記載せず(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-216969-storytopic-53.html
名護市辺野古への普天間代替基地建設に向け、沖縄防衛局が県に提出した埋め立て申請書に記された護岸の長さや弾薬搭載区域の規模が、これまで県に示していた計画よりも拡大し、軍港並みの機能になっていることが20日、分かった。
(引用ここまで)
辺野古基地新設の目的は、たんに危険な普天間飛行場の代替え施設ということではない。
辺野古に新たな軍港が作られようとしている――
こちらは先日京都で行われた集会より。
↓ ↓
2014/07/25 【京都】「ねらいは辺野古の軍港化? 基地ではなくジュゴン保護区に!」 ~辺野古新基地建設 緊急報告会
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/156903
安倍政権は、なぜ、ここまで辺野古にこだわっているのかーー。
大湾氏は、海兵隊としての機能を総合的に運用するために、辺野古が必要であると指摘。
「海兵隊訓練場のキャンプシュワブ、キャンプハンセン、辺野古弾薬庫、八重岳レーダー通信所、そして、2本のV字滑走路ができる。さらに、200メートル接岸埠頭ができて、佐世保にある揚力艦が移ってくる」。
加えて、米軍のXバンドレーダー基地が建設予定の京丹後市の経ヶ岬付近も辺野古に似た状況であると解説。
「近くの舞鶴軍港には、弾道ミサイルを迎撃するSM3を装備したイージス艦が配置。福知山に陸上自衛隊、滋賀県には饗庭野(あいばの)の海兵隊野戦訓練場、京都の桂と大久保には兵站基地があり、周辺一帯が日本海に向けた一大軍事要塞になるからだ」。
次に大湾氏は、集団的自衛権について、「中国の軍備拡大や北朝鮮による核ミサイル開発に対抗するために、集団的自衛権が必要だ、という言説があるが、東アジアの軍事的緊張を高めているのは、日本とアメリカそのものだ」と指摘した。
「安倍首相の靖国参拝、教科書問題、竹島などで近隣諸国を挑発。だから、中国の軍事専門家は日本を危険視し、反中、反韓感情の火に油が注がれる」。
集団的自衛権行使の条件にある、「相手国の同意や、強い要請があれば、相手国の領域(領土、領海、領空)に入る」という文言の重要性を指摘した上で、大湾氏は、安倍政権の「真の狙い」は、自衛隊を海兵隊に作り替え、海外派兵の本拠地を辺野古にすることだとの見解を示した。
(引用ここまで)
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これはあくまで一説ですが、十分にあり得ることだと思います。
ともあれ、辺野古基地問題は安部政権が推し進めようとする、アメリカと一体になった日本の軍事化の一環であることは明白であり、これは決して沖縄だけの問題ではありません。
沖縄の米軍基地問題は、昔から沖縄だけの問題ではなく国民全体に問われている問題であったにもかかわらず、本土の人の関心は(私自身も含め)、低かった。
国民全体としてみれば、残念ながら今なお関心は高いとは言えないものの、福島事故以来、以前とは比べ物にならない注目を集めるようになりました。
辺野古に関心を寄せ、支援することは、「がんばっている沖縄の人を応援する」ということではないと思うのです。
私たち国民すべての問題として米軍基地問題はあり、軍国化に反対する、あるいはまだ大きな声を上げることはできないけれど日本の右傾化をとても不安に思っているすべての国民の最前線に立って、辺野古の人たちは戦っているのだと思います。
辺野古に飛んで行きたくても、いますぐは行けないたくさんの人、
辺野古のこと、沖縄米軍基地のこと、まだよくわからないけれど、もっと知りたいと思っている人。
明日は大阪で大きな集会&デモがあるので、とりあえずはここに集まって声を上げましょう。
もちろん、反対運動はデモや集会がすべてではありません。大阪でも京都でも、米軍基地に反対する地道な運動が、もう長い年月継続して行われています。
●8月18日(月) 午後6時30分~
集合場所:中之島公園水上ステージ(中央公会堂前) (地下鉄淀屋橋1番)
集会後、西梅田公園までデモ
Stop!辺野古新基地建設!大阪アクション
基地建設の強行が始まった。止めるために集まろう。
呼びかけ団体:
辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動 沖縄とともに基地撤去をめざす関西連絡会 「しないさせない!戦争協力」関西ネットワーク 沖縄意見広告運動・関西事務所 ジュコン保護キャンペーンセンター 日本キリスト教団大阪教区沖縄交流・連帯委員会 日本キリスト教団大阪教区社会委員会 沖縄の高江・辺野古とつながる奈良の会 関大校友連絡会
http://www.sdcc.jp/pdffiles/stophenokoosaka140816.pdf
日本が国民の税金で、アメリカの基地のために支払っている莫大な費用(2004)。そのばかばかしさを、ご覧ください。
米国との同盟国27カ国が負担する米軍駐屯費、その世界比較です。なぜか世界中で日本だけが血税から膨大な費用を支払っています。 pic.twitter.com/l6guF91UfS
同じデータに基づいた円グラフ↓
日本の米軍経費負担は26カ国合計を上回る?
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-10-22/ftp20081022faq12_01_0.html
わたしたちの税金をこれだけ使っておいて、米軍が日本にいるのは、決して日本を守るためではありません。
ベトナム戦争の時も、イラク戦争のときも、沖縄から多くの海兵隊員たちが戦地へと向かいました。沖縄は米軍が他国と戦争する際の、都合のよい出撃拠点となっているわけです。
2004年4月17日(土)「しんぶん赤旗」
沖縄の米海兵隊 ファルージャ掃討の最前線に
「モスク 爆破した」「600人殺害」と誇示
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-04-17/02_02.html
沖縄からイラクに派兵された米海兵隊の二つの大隊は、六百人以上のイラク人を殺害したイラク中部・ファルージャ掃討作戦の最前線に立っています。在日米軍基地が、イラクなど他国の抑圧・侵略のための出撃拠点になっている実態がいっそう明りょうになってきました。
(引用ここまで)
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