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バーニー・サンダースとアメリカの貧困 人々の怒りがサンダース・トランプ支持に直結

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今アメリカの大統領選で異変が起こっています。
事前の予想をはるかに上回る勢いで支持を集めているのが、共和党トランプと民主党のサンダース。

サンダースのような人が支持を集める一方で、人種差別発言を始めとんでもない発言を繰り返すトランプのような人が支持を集めるのはなぜか。いったいアメリカで何が起こっているのでしょう。

これについて孫崎享さんの端的な指摘は

今回アメリカの国民も思っても見ないようなことが起こった。ほとんどの専門家が間違っていた。

それはアメリカ国民に怒りの評価が低かった。アメリカ国民の怒りが選挙に直結した。
アメリカで何が起こっていたのか。
ここ7年10年生活がどんどん悪くなってきている。失業率はたしかに低くなってると言われているが、就職先が自分の期待するものではない。大学卒業してコンビニに行くとか、そういう形でやっと失業率が低くなっている。ということで、怒りがこの選挙に直結した。
その怒りというものが、TPPに直結した。われわれの生活がこんなにひどくなったのは、それは自由貿易で職がなくなってきた。工場がなくなってきた。ということで自由貿易というものはおかしいんだと。これがわれわれの生活の一番の問題であるという認識ができて、その中でTPPの問題があって、早期にトランプは反対。ヒラリークリントンは、TPPの推進者だったけれどもサンダースに追いかけられたものだから変わって、やらないと言っている。この怒りの度合いがあまりにも大きいので、ちょっとやそっとでTPPをもう一回というのは難しいのでなないかと。
(デモクラTVより要旨文字起こし)


後半はTPPの話に移っていますが、要するに急速に進む格差拡大と貧困化に対するアメリカ国民の怒りが、一方では極端な移民排斥を訴えるトランプのような候補者にあつまり、一方では社会主義者を自認する(ちなみにこれまでのアメリカでは、社会主義者を名乗ることは政治的な死を意味していました)サンダースのような候補者に集まっているということでしょう。



以下は、2016年1月25日に行われたサンダース候補と支持者の集会の動画とその和訳です。
アメリカの貧困の現実です。


動画はこちらから。↓
https://www.facebook.com/berniesanders/videos/969837333071271/
サンダースアップ
サンダース集会全体


バーニー・サンダース大統領候補:「$10,000(100万)で1年間生活していくというのはどのようなお気持ちですか?」


女性1:「先ず出かけられません。新しい服は買いませんし、同じ靴を3-4年履き続けています。孫へのプレゼントも買えません。冬なので全ての所有物をダイニングルームに持ってきてキッチンから暖をとっています。」


サンダース候補:「そうですか。」


女性1:「他の部屋から外気が入らないように防寒のために。」


サンダース候補:「家を暖かくするのに苦労していらっしゃるんですね。」


女性1:「たとえエネルギーシステムがあってもどうしようもありません。」


サンダース候補:「ありがとうございました。私は皆さんに知ってほしいのです。このような話は全米にありますが、皆さん話したくない内容です。誰か他にもお話くださる方はいらっしゃいますか?」


女性2:「私はずっと100万以下で障害を持ちながら長年生活をして来ました。生活のためのお金を支払うのが本当に大変でお金の請求をされる度に毎回恥ずかしい思いをしています。子供に物も買ってあげられず、本当に本当に本当に辛いのです。」

(ここで、サンダース候補が涙を必死にこらえている)


女性2:「仕事を3つから5つ掛け持ちしてきて少ないお給料でシングルマザーをしています。障害のある人生を生き抜くために両親から支援を受けなければいけない状況です。凄く生きることが大変なんです。」


サンダース候補:「ありがとう。」(拍手が起きる)


サンダース候補:「人々が立ち上って、たった今彼女が話してくれたような話をする事は決し
て容易ではありません。しかし、現実には今あなた達が話して下さったことと全く同じ経験をしている人達が何百万人といるのです。どうか声を大にして下さい。言わなければ何も変わりません。だから貴方達がどのような生活をされていて何が起きているかを伝えて下さった事に感謝します。なぜなら、年間12,000ドルやそれ以下で生活することが不可能なのが本当の事だからです。」


そして集会の後に女性にハグをするバーニー・サンダース候補。

バーニー・サンダースさんのハグはまるで私のお父さんの胸に飛び込んで行って「大丈夫だよ。大丈夫だからね。」と言われたようなハグでした。バーニー・サンダースさんと支援者の皆さんがいる限り、そこには希望があります。(キャリー・アルドリッチさん)

********************************


格差の拡大と急速な貧困化が進むアメリカ。
でもこれはよその国の遠い話ではありません。まだアメリカほどではないにしても、日本でも格差が急速に広がり、貧困化が進んでいます。アメリカと同じことが起こりつつあります。

それでもまだ日本では、アメリカのように国民の怒りが顕在化していません。かつて日本が豊かだったころの幻想にしがみついている人、自分は無関係だと思っている人、苦しい状態に陥っていながら、現実を直視したくないと思っている人が大多数なのでしょう。
あるいは苦しい現実があるからこそ、立場の強いもの、ナショナリズムをあおり、排他的で威勢のいい言動を繰り返す安倍政権を支持する人も多いのでしょう。


7月の参院(もしかしたら衆参両院)選でどれだけそういった人びとに訴えかけられるか。一度の選挙ですべてをひっくり返すことはできないでしょうが、1歩でも2歩でも前に進むことができるか。
この国の未来はそこにかかっていると思います。




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