★5/18追記
緊急の呼びかけにもかかわらず、98名の参加で有意義な学習会ができたようです。わたしは行けませんでしたが、IWJの中継で見ました。
参加できなくて残念な思いをした方、こちらをどうぞ。
最初数分は、なぜか音声が聞こえませんが、途中から(00:01:54)ちゃんと音声が入ります。
2014年5月17日緊急学習会「大阪市水道民事業民営化を考える」~5/30締め切りパブコメに向けて
IWJ_OSAKA1
【動画】http://www.ustream.tv/recorded/47666457
IWJさん、いつもありがとうございます!
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◆参考・重要情報
(学習会の服部さんのお話しより 02:09:24~)
昨年問題になっていた泉北高速鉄道の売却先として、ローンスターという投機ファンドが優先交渉権を得ていたそうです。
このローンスターを言うのはどういう企業かというと、韓国の銀行を買収して、それを売却して、暴利を得たたけではなく、銀行の株を売ることに反対した韓国政府に損害賠償を請求している会社なのだそうです。
こういう企業を平気で売却先として出してくる維新。
大阪市の水道も、いったいどんな企業にゆだねられるかわかったものではありません!
(追記ここまで)
みなさん、今大阪市でたいへんな計画が進められようとしています。
「大阪市の水道事業の民営化」
つい先ごろ、メーリングリストで回ってきた晴天の霹靂の情報
大阪市は、「水道事業民営化基本方針(案)~ 公共施設等運営権制度の活用について~」につい て、広く市民のみなさまからのご意見をいただく ため、平成26年4月14日(月曜日)から平成26年5 月30日(金曜日)まで、「パブリック・コメント」 を実施します。」
http://www.city.osaka.lg.jp/hodoshiryo/suido/0000261227.html
ついこの間の(といっても去年)堺市長選で、泉北高速鉄道の民営化を掲げた維新側の候補者が破れたばかり。鉄道が民営化されなくてよかったよかったと思っていたのに、今度はその火の粉が大阪にふりかかってくるとは…。
最近いろいろな分野で声高に叫ばれる民営化。もちろん民営化する方がよい事業もあるでしょう。けれども、コスト削減のためには、なんでかんでも民営化すればいいというものではありません(さらに言えば、民営化で本当にコストダウンになっているのかどうかも疑問ですが、それはおいておきましょう)。
特に水道事業のような公共性の高い事業を、民間の一企業に任せるというのは、あまりにも危険だと私は思います。営利を目的とする企業にとっては、事業の公共性より、事業から上がる利益が重要視されるからです。
海外ではすでに水道を民営化し、大きな問題が生じた国がたくさんあります。
以下↓は、ボリビアとフィリピン、アルゼンチンでの水道民営化失敗例。先進国の日本でこれらの国と同じようなことが起こることはないかもしれませんが、これらの事例は営利団体の本質をよく表していると思います。是非お読みください。
「真実を探すブログ」より引用
フィリピンでは
「日本と同じ様に利益を求めて水道事業を民営化した結果、水道水の値上げが相次ぎ、遂には貧困層が水を飲めない事態になってしまいました。
最終的には暴動のような事も発生したことから、国営に戻すことで収まりましたが、日本でも同じ様な事が発生する可能性が高いです。」
☆マニラの水道民営化の失敗
URL http://www.jacses.org/sdap/water/report04.html
引用:
水道料金の高騰
2003年1月までに、マニラッドの水道基本料金は1立方メートルあたり21.11ペソと、当初の4倍に跳ね上がり、マニラ・ウォーターの場合は1立方メートルあたり12.21ペソと、ほぼ500%にまで上昇した。
民営化後初めて料金の値上げが承認されたのは2001年の10月である。これは、1997年のアジア通貨危機によって二社が被ったペソ暴落による外国為替上の損失を埋め合わせるために損失の発生した四半期のみに適用を認められた値上げで、二回目の値上げは2002年に行われた料金の算定基準の改正によるものだった(図1、2参照)。
結局国が尻拭いをして、国営に戻ったフィリピン。
でもこれはまだましな方で、ボリビアではさらにひどいことに。
☆ボリビアの水戦争
URL http://rothschild.ehoh.net/truth/column/part1_23.html
引用:
1999年、世界銀行はボリビア政府にコチャバンバの市営水道会社を民営化するよう勧めました。民営化すれば効率的な運用が可能になり、適切な料金で適切なサービスが提供されるというのです。おまけに民営化を実施すれば600万ドルの多国間債務を免除するという好条件付きです。
ボリビア政府は『飲料水および衛生法』という法律をつくり、補助金も打ち切って、水道は民営化されました。
新しい水道会社は米国最大の建設企業ベクテル社の子会社でしたが、すぐに水道料金を200%以上も値上げしました。最低月額給与が100ドルに満たない町で、水道の請求書は月額20ドルに達したのです。20ドルは5人家族が2週間食べる食費に相当する金額。
当然、支払えない人たちが大勢出てきましたが、その支払不能者には容赦なく供給を停止しました。
人間は水がなければ生きていけません。
高い水道水を飲めないので、不衛生な水を飲み、病気になる者も現れました。
ことの深刻さに、2000年1月「水と生活を防衛する市民連合」が結成され、大衆動員によって市は4日間閉鎖。1ヵ月たたないうちに何百万というボリビア人がコチャバンバに行進。ゼネストが始まり、交通機関がすべて停止。集会で、国民すべての水の権利を守る要求である「コチャバンバ宣言」が出されました。
政府は水道料金を下げると約束しましたが、その約束は守られませんでした。
2000年2月、市民連合は「水は神の贈り物であり商品ではない」「水は命だ」というスローガンを掲げ、新法の撤回を要求し、平和的デモ行進をおこないました。
2000年4月、IMF、世界銀行、米州開発銀行に援助停止の圧力をかけられた政府は、戒厳令を布いて抗議の鎮静化を図り、活動家が逮捕。
抗議する者は殺され、メディアに報道管制が行われました。4月と9月の騒乱により死者9名、重度の負傷者約100名、また数十名が逮捕されました。
しかし、この弾圧も長くは続かず、結局、市民が勝ちました。新水道会社とベクテル社はボリビアを出て行き、政府は水道民営化法を撤回。
水道会社は労働者と市民に借金つきで渡され、2000年の夏、市民連合は公聴会を開き、民主的経営計画と経営陣を決めました。しかし、これで戦いが終わったわけではなく、ベクテル社はボリビア政府に対し2500万ドルの損害賠償請求を起こし、ボリビア政府は市民連合の活動家たちに嫌がらせや脅しを続けています。
:引用終了
水道事業の民営化が市民の運動により中止されたまではいいですが、撤退した企業が水道事業撤退により損害を被ったとして、ボリビア政府に莫大な損害賠償請求をおこしたのです。これ、いまTPPでISD条項として問題になっていることと同じですね。(参照⇒「TPP問題の本丸は「ISD条項」 モンサントに牛耳られる日本」 http://uskeizai.com/article/354030642.html )
さらにアルゼンチンでは「水道民営化で米国企業による水道料金値上げを行政が止めたら、訴えられ負けた。」(http://www.jrcl.net/frame130708e.html )
とのことです。
ともあれ、今回大阪市に持ち上がった民営化がどのようなものか、わたしたちは何をどうすればよいのか、正しい情報を知り、必要な行動に備えましょう。
●5月17日(土) 18:30~ エル大阪(大阪府立労働センター) 708 (天満橋)
緊急学習会
大阪市水道事業民営化を考える
~5/30締め切りパブコメに向けて~
生命の源、「水」を営利企業に任せていいの?!
大阪市にお住いのみなさん、そのほかの地域のみなさんも、大注目です。
大阪市が水道事業の民営化をめざしてパブコメの募集を行っています。
生命に直結する「水道」。それを民間の営利企業にまかせて、ほんとうに大丈夫なのでしょうか?
講師:中村寿夫(NPO法人 水政策研究所理事長)
パネリスト:平松邦夫(公共政策ラボ代表・前大阪市長)
呼びかけ人
新里嘉孝(おお川水辺クラブ)
栗原圭子(新聞うづみ火)
神田浩史(NPO法人AMネット理事)
黒河内繁美(生協組合員)
服部良一
難波希美子(大阪自然環境保全協会会員)
主催:NPO法人水政策研究所 大阪水道事業民営化を考える会(連絡先:090-5040-1118)
後援:公共政策ラボ
https://drive.google.com/file/d/0BzAqTQQSwm-iYkszVS1JeVpzdVU/edit?usp=sharing
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